コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ
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輪廻シリーズ。スザルル。 エイプリルフールでスザルル編。 小学校入学式直前ぐらいかな? や、別に小学生でもいいんですが(笑) もう4月だという事実から現実逃避したくて、当日の夜まで4/1だということをすっかり失念しておりました(汗) エイプリルフールは嘘を吐いていい日。それを息子相手に実行したマリアンヌに騙されたのは去年のことであるが、ルルーシュは自分が世間一般の子供よりも賢いという自覚がある。なので、2年連続で騙されるなど自分の矜持が許さなかったし、もし嘘を吐かれたら、それがたとえ敬愛する母であっても返り討ちにしてやる、という気持ちでさえいた。――結果、さすがに母を騙すまでにはいたらなかったが、嘘に翻弄されることもなく、ルルーシュは概ね満足していた。母には散々「つまらないわね」と文句を言われたが、そんなことは痛くも痒くもない。 「・・・ルルーシュはさ、もう少し素直に生きたほうがいいと思うよ?」 だが、いつものようにルルーシュの家へと遊びに来たスザクに一連の攻防を語って聞かせたところ、苦笑と共にそんな感想が返ってきて、せっかくの上機嫌も一気に下降した。盛大に眉を顰めたルルーシュは、ふんと鼻で笑いながら言い返す。 「素直に生きたら馬鹿を見るだけだろうが」 「可愛くないなぁ」 「可愛くなくて結構」 第一、可愛いと言われたってちっとも嬉しくない。そんなルルーシュの心情を知ってか知らずか、スザクは「そういうことじゃなくて」と少し困ったような顔で、言った。 「なんでもかんでも疑って生きるのは、すごく寂しいことだと思うよ」 そんなスザクに、ルルーシュの鼓動がひとつ、大きく跳ね上がった。そっと細められた翡翠の瞳は、確かにルルーシュに向けられているのに、見ていない。ここじゃないどこかを、ルルーシュじゃない誰かを、届かないほど遠くを、ただひたすらに見つめているような、そんな眼差しが怖くなった。こっちを見ろ、と叫びたくなって、だけどそれができなかったのは、スザクの言葉がまだ終わっていなかったからだ。 「僕はもう手遅れだから・・・せめて君だけは、」 「おれ、だけは・・・?」 そのあとに続く言葉を、スザクは言わなかった。遠くへと馳せていた視線をルルーシュへと戻し、数秒。到底子供には相応しくない複雑な表情をその顔に刻み、急遽拵えたような微笑を乗せた唇が、言葉を紡いだ。 「――嘘、だよ」 「は?」 「せっかくのエイプリルフールだからさ、君を驚かす嘘を吐こうと思ったんだけど・・・嘘って吐こうと思うと結構難しいんだね。全然上手い言葉が出てこなかった」 「・・・・・・」 「でも、ルルーシュにそんな顔をさせられたってことは、僕の演技力もなかなか捨てたものじゃないかな」 そう言って笑うスザクの姿は、いつも通りの明るい子供のものだ。その笑顔に一瞬はほっとして、でも、すぐに胸の中がどろりとしたもので淀んでいくのを感じ、ルルーシュは眉を顰めた。 「・・・スザク・・・」 「ん? なに?」 ほわり、と微笑む少年の顔に、ルルーシュは言葉を続けられない。一旦開きかけた口を閉じ、じっとスザクを見つめる。――スザクのあれは、きっと本当だった。なにがどう本当なのかなんてルルーシュにはわからない。でも、あれはスザクの真実なのだろう。 (でも、スザクは嘘だって言った) だったら自分は、その嘘に騙されてやるべきなんだろう、と思う。スザクのあの表情に怯えて、目を逸らしてしまう今のルルーシュは、その内面に触れてはいけないのだ。 「お前、来年は覚えてろよ」 「・・・えっ?」 「絶対に仕返ししてやる」 「いやいやいやっ、君の仕返しはなんだかえげつなさそうで怖いからやめようよ!」 ・・・いつか、自分が彼とまっすぐに向き合えるようになるまで、その真実は嘘にしておこう。わたわたと手を振るスザクを見つめ、ルルーシュは胸中でそう誓った。 ―――――― エイプリルフールなんていう馬鹿騒ぎするにはもってこいのイベントでも明るいネタを持ってこない自分に絶望した・・・。 でも思いついちゃったんだから仕様がないよねッ!(泣) PR この記事にコメントする
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