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コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ


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神殺しシリーズ。ルルスザ。


そろそろ本気でバレンタイン&ホワイトデーとか終わらせなきゃ・・・!
だって、スザクの誕生日はせめて7月中に祝いたいもの!(低い目標ですみません)

・・・というわけで、ホワイトデーです。
ルルスザっていうより、ルルスザナナですが(笑)




自分って結構不幸なんじゃないだろうか、とルルーシュ・ランペルージは思う。――3月14日、ホワイトデー。バレンタインほどの熱はないものの、日本では割とポピュラーなイベントといっていいこの日。こともあろうに、ルルーシュは大事な恋人と最愛の妹の手によって外へと追い出されていた。


『ルルーシュ、僕、ホワイトデーのお返しに3時間だけでいいからナナリーを貸してほしいんだけど』
『でしたら、私もホワイトデーのお返しに3時間だけスザクさんをお借りしたいです、お兄様』


なんでそれがホワイトデーのお返しになるんだ、とか。そもそも人間はそんな簡単に貸し借りできるものじゃない、とか。言いたいことは山ほどあったのだが、にこにこと楽しそうなふたりを見ていると、どうにも口には出しにくかった。元々、ルルーシュはスザクとナナリーが一緒にいるという状況が好きだ。ふたりが楽しそうに、嬉しそうに話していれば、それだけで心が和む。貸すという表現には違和感を覚えずにはいられないが、そんなふたりを見られるのなら、それも悪くないかもしれない。・・・そんなふうに思ってしまったのが、運の尽き。


『それでは、お兄様』
『3時間は帰ってきちゃ駄目だからね』


上着と財布を持たされ、気が付いたときには、ひらひらと手を振るふたりに見送られ、玄関を出ていたルルーシュである。鮮やかすぎて、疑問に思う暇すらなかった。どうしてこうなった、と自問すること十数回。律儀に時間を潰し、自宅へと帰ってきたルルーシュを迎えたのは、がらんとした玄関だった。


(・・・ひょっとして、帰ってきたことにも気付かれてないのか、俺は)


――そうか、そんなにふたりきりが楽しいのか。年甲斐もなく拗ねながらリビングへと向かったルルーシュは、そこにふたりの姿がなかったことに軽く首を傾げた。


「ナナリーっ、見て! 成功だよ」
「やりましたね、スザクさん!」

(キッチンのほう・・・?)


はしゃぐようなふたりの声。なんとなく邪魔をすることは憚られて、細心の注意を払ってキッチンへと近付けば、甘い香りが鼻腔を掠めて、ルルーシュはぴたりと足を止める。――知っている匂いだと思った。オーブンから出されたばかりの、ケーキ生地の香り。


「ケーキって、思ったより難しいんだなぁ・・・」
「本当ですね。お兄様はあんなに簡単そうに作られてるのに・・・」
「――ルルーシュ、喜んでくれるといいね?」
「ふふっ、そのためにも、早く仕上げてしまいましょう。急がないと、お兄様が帰ってきちゃいます」


そうだね、とスザクが笑う。・・・あぁ、そうか。あのケーキは俺のためのものなのか。じんわりと熱くなる目頭を押さえながら、ルルーシュはくるりと踵を返した。もう1時間ぐらい、時間を潰して帰ってこよう。そうして帰ってきたら、あのケーキに相応しいとびきり美味しい紅茶を淹れて、今度は3人でホワイトデーを楽しめばいい。静かに玄関の扉を閉めながら、自分はかなり幸せ者だ、とルルーシュは小さく笑みを洩らした。


――――――
スザクとナナリーが作っていたケーキはルルーシュへのホワイトデーですよ(笑)
バレンタインがピザチョコだったから、リベンジしたかったんです、きっと。

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