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コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ


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Thanks for:選択式御題

神殺しシリーズ。ルルスザ。


高校卒業後。幽閉されたスザクC.C.の会話。

C.C.の口調って難しいと思います。
わりと重要なキャラなので、早めに慣れたい・・・!
そんな練習代わりに書きました。




子供は何も言わなかった。ただ、自分の自由を奪うための格子が閉じられていくのを、黙って見ていた。虚無を透かしたような翡翠の瞳にC.C.はきゅっと眉根を寄せ――だけど、何もできないことを知っている。C.C.は守護神だ。この枢木神社に祀られた、人の願いを叶えるだけのできそこないの神。だからC.C.は、何もできない代わりに、その子供に声をかけた。


「これで、本当によかったと思っているのか?」
「うん。これでよかったんだよ。これが、最善だった」


突然現れたC.C.に、子供はもう驚かない。3年前も、10年前も、感情のまま素直に目を見開いていた子供はもうここにはいない。それを暗に示されたようで、C.C.は背中を向けているスザクを睨んだ。


「こっちを見ろ、枢木スザク」


C.C.の言葉に、スザクは素直に振り向いた。霞んだ翡翠色の瞳が自分を見る。その眼差しに、C.C.は我を忘れて叫びたくなった。あんなにも鮮やかだった翡翠の煌きは、もう失われてしまった。あの子供がいないと、この翡翠はこんなにも儚く揺らめくのか・・・!


「ありがとう、C.C.」
「・・・何がだ」
「僕のわがままを聞いてくれて。ありがとう、C.C.」


C.C.の叫びを知らないスザクは、そう言ってふわりと微笑んだ。・・・やめてほしい。そんな風に微笑まれるぐらいなら、怨嗟をぶつけられたほうが何百倍もマシだ。C.C.は、自分が万能ではないことを知っている。詰られるのも、責められるのも、恨まれるのも、慣れている。過去の祟り神憑きは皆C.C.を憎んだのだから。――だからこそ、逆に礼を言われることが苦しい。


「・・・私は、お前達が笑い合っているのを見るのが、好きだったよ」
「はは・・・、過去形なんだね」


過去形にするしか、ないじゃないか。苦笑するスザクをぼんやりと、だけどしっかりと見つめながら、C.C.は思う。もう、この翡翠の子とあの紫水晶の子が、同じ季節を笑い合うことなどないのだ。C.C.が慈しんだふたりの子供。眩しくて、愛しかったあの日々。・・・だけど。


(だけど、当の本人であるお前が、それを諦めてしまっている)


できそこないの神である自分には、どうしようもできない。ならばせめて、と。スザクを見るたびに愛おしそうに細められた紫水晶の瞳を脳裏に描いて、C.C.は祈った。神ではない人という命に。幼くも美しい愛という感情に。C.C.は子供ふたりの幸せを祈った。


――――――
幽閉された当日の話。
スザクとC.C.のコンビが好きです。・・・普通はルルーシュとだってわかってる!(笑)

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