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コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ


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神殺しシリーズ。ルルスザ。


スザク追悼編第1弾でナナリー。

・・・追悼、と銘打ってはおきますが、皆様ご存知のとおり、スザクは死んでませんから。
ただ、現場(?)がスザクのお通夜なのでそう言っているだけです。


ちなみにこのあと、ミレイ、ニーナ、カレン、リヴァル、シャーリーと続いて、真打登場(言うまでもなくルルーシュ)の予定。
うまくひとつの流れにまとめられるといいんですが・・・私の技量次第か・・・(遠い目)




(スザク、さん・・・)


微笑む彼の遺影を見上げて、ナナリーはあの日のミルクティーの味を思い出した。


――あぁ、やっぱり。


やっぱりあれは、彼からの別れの挨拶だったのだ。卒業間際の3月初め、兄の留守中に、兄を訪ねて家へとやってきたスザク。ルルーシュが帰ってくるまで、と言いながらナナリーに紅茶を淹れてくれた彼は、優しく微笑みながら、なのに少しもナナリーに安心感を与えてはくれなかった。彼の優しい微笑みが不安だった。どうしようもなく苦しかった。何故かと訊かれたらきっと明確には答えられない。ただ、叫びたくなるぐらい胸がざわついて、そんなふうに笑わないでと泣いてしまいたかった。・・・でも、そんなことをしても、彼はきっと寂しそうな、困ったような顔で微笑むだけだと知っていたから。だから、ナナリーも微笑んだ。スザクさんとこうしてお茶をするのも久しぶりです、と笑いながら、自分の足代わりとなっている車椅子を彼へと寄せて、笑ったのだ。


『高校を卒業する前に、ナナリーとこうしてもう一度ゆっくり過ごしたかったんだ』
『・・・そう、ですか』

(あの人は本当に、嘘の吐けない人だった)


兄に用事があると言ったくせに、ナナリーの好きな茶葉と、ナナリーの好きなケーキを買ってきた彼。兄は単なる口実に過ぎないのだとすぐに気付いたけれど、だからといって、かける言葉なんて、ナナリーはひとつも持っていないのだ。・・・賢くて鋭い兄ならば、一番彼の近くにいた兄ならば、なにか言うこともできたのかもしれないけれど。


(だから、あの日、スザクさんはお兄様の留守中に来たのかもしれない)


彼の淹れてくれた紅茶は、まるで彼の吐く嘘のように拙くて、優しかった。温めたミルクを注いだ紅茶からはふわりと仄かな茶葉の香り。「ルルーシュほど上手くはないけど」と苦笑する彼の言葉どおり、それは兄の淹れた極上の紅茶ほど美味しいとは言えなかったけれど・・・それでもナナリーは、一生その味を忘れられないだろうと直感していた。


『ふふっ、お兄様の紅茶に敵う人なんて滅多にいませんよ』
『本当だよね・・・どうやったらあんなに美味しく淹れられるんだろ・・・』
『私は、スザクさんの紅茶も、とても優しい味がして好きですよ』
『ありがとう、ナナリー』
『だから、スザクさん』
『ん?』


――そう、本当に、彼は。


『また、私のために紅茶を淹れてくれますか?』


(・・・・・・嘘の吐けない、人だった)


一瞬だけ目を瞠って、それからそっと目を細めて笑うだけのスザクは、決してナナリーに次の約束をくれはしなかった。それが答えなのだと、ナナリー自身もどこかで悟っていた。


「スザクさんはきっと、自分がこうなることを知っていたんです」


――――――
神殺しのスザクは嘘が下手(笑)
すぐバレるので、基本的に疚しいこととか都合の悪いことがあるときは笑って誤魔化すようにしています。

そして、よくよく考えてみると、このシリーズではナナリー初登場?

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