コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 「ルルーシュ、誕生日おめで」 「お前に俺の誕生日は祝わせないぞ」 「えぇっ! なんで!?」 大きな瞳を驚愕に見開いたスザクを睨むように一瞥して、ルルーシュはふん、と鼻を鳴らした。もちろん、ルルーシュだって、スザクがこの日のために色々と準備してくれていたことは知っている。だが、その気配を感じるたびに、ルルーシュの中にふつふつと湧き上がってくるものがあった。「なんで、だと・・・?」自分の声が、すぅっと温度を失っていくのがわかる。再びスザクを睨み付け、ルルーシュは煮え滾るものを吐き出すように、口を開いた。 「自分の誕生日にお前が俺にした仕打ちを考えてみろ!」 「仕打ちってなに!? 僕なにもしてないよね!?」 「してないどころの騒ぎじゃない! お前は俺になにもさせてくれなかっただろうが!!」 スザクの誕生日を、知らなかったとはいえ危うくそのままスルーしそうになったのは、正直忘れたくても忘れられない。とはいえ、誕生日を訊かなかった自分も自分だし、なにより誕生日の主役であるスザクばかりを責めるのも筋違いだろう。そう思い、悔しさと文句をなんとか飲み込んだルルーシュである。11月の終わりごろから、嬉々として自分の誕生日を祝う準備を始めるスザクを見て、そのときの憤りが蘇ったとしても誰にも責められる謂れはないはずだ。 「? ルルーシュはちゃんと祝ってくれたじゃない」 「殴っていいか」 「い、痛いのはいやかな・・・」 ぐっと握り締めた拳に、ルルーシュの本気を見たのだろう。スザクは若干顔を引き攣らせながら、誤魔化すように笑った。それを見て、ルルーシュは握り締めた拳を解く。スザクは祝ってくれたなどと言うが、ルルーシュが彼の誕生日にしたことといえば、彼の頭を撫でたことぐらいだ。それで祝ったなどと言われては堪ったものじゃないと心底思う。 「えっと、ルルーシュ? その・・・本当に、僕に祝われるのはいや?」 「・・・・・・」 だというのに、これはいささか卑怯すぎやしないだろうか。困ったような、と表現するには少々沈みすぎている声にそう問われて、応と答えられる者が果たして何人いるか。・・・少なくとも、ルルーシュには無理だ。深く、長く、盛大に溜め息を吐いて、ルルーシュはわかった、と呟いた。 「3日後に、もう一度お前の誕生日を祝わせろ」 「・・・??」 「だから! お前にだけこんなに祝って貰って・・・不公平だろっ」 なんでわからないんだ、この天然! 思わず胸中で悪態吐けば、スザクはきょとん、目を瞬かせてから「・・・もしかして、それでずっと怒ってた?」と、首を傾けた。空気が読めないにもほどがある、と思わずスザクを睨みかけて。 「そっか・・・えへへ。でも、2回も祝って貰うなんて、僕のほうが不公平かも」 だけど彼が、あまりにも嬉しそうに笑うから。それだけでなんだかどうでもよくなってきて、ルルーシュはそっと息を吐いて、「ほら、俺の誕生日を祝ってくれるんだろう?」と、ご馳走の並んだテーブルに着いた。 ―――――― 私の書くスザクは執事スザクを筆頭にあえて空気読まない子が多いですが、願いごとの大学生スザクは素で空気が読めません(笑) どのシリーズでもルルーシュの気苦労は絶えないなぁ・・・。 そんなわけで、一体誰の誕生日だよって感じですが・・・ルルーシュ、誕生日おめでとうございました!!(2週間も遅くなってすみませんでした) PR この記事にコメントする
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