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コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ


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スザルル♀ / オフセット / 28P / 300円

現代パラレルで幼馴染み本。
愛とか恋とかよくわからないスザクと、そんなスザクに恋しているルルーシュの話。
いつの間にかスザクがルルーシュを好きなんだと自覚する話になってました。


※サンプルのほうは軽くweb用編集してあります。実際のものとは改行等が異なりますのでご注意下さい。




 自分とルルーシュは、付き合っているらしい。
 らしい、というのは、スザクにその自覚がまったくなかったからである。自分の恋人になりたいと言ってくれた少女とはもう別れていて、今の恋人はルルーシュなのだというのがリヴァルから聞いた話で、スザクはしばしぽかんとしてしまっていた。
 一体いつの間に・・・? 正直なスザクの感想はまさしくそれである。
 少女のほうだけを言えば、どうやら自分は彼女を怒らせてしまったようなのでわからなくもないのだ。でも、どうしてそこで次の恋人がルルーシュという話になるのだろう。

「だって、お前ルルーシュからの告白をオッケーしたんだろ?」
「え? 告白って?」
「・・・・・・好きって言われて、自分も好きだって返したんじゃないのかよ」

 どこか呆れたようなリヴァルの口調に、スザクは思い出すように首を傾げて、あ、と声を上げた。
 ――私は、お前が好きなんだ。
 ルルーシュがそう言ってくれたのは一週間前のこと。それに対して、スザクは確かに僕も好きだよ、と返したのだが。

「ルルーシュは昔から僕にそう言ってくれてたけど?」

 それこそ子供の頃から、ルルーシュはスザクに好きだと言ってくれた。誰にも好きだと言って貰えなかった自分に、初めて好きだと言ってくれたのが彼女だったのだ。

「でも、今まで僕とルルーシュは付き合ってなかったし・・・」
「あぁぁ~っ、それとこれとは別なんだよ!」

 わしわしと頭を掻き毟るリヴァルが、半ば自棄になったように叫んだ。

「うーん・・・まぁ、それならそれでいいけど・・・」

 いまいち理解できていないが、これ以上リヴァルを困らせるのも申し訳ない。あっさりと身を引いたスザクに、リヴァルは信じられないと言わんばかりに目を見開いた。

「お前、それで納得しちゃうわけ?」
「うん。だって、恋人だろうが幼馴染みだろうが、ルルーシュはルルーシュなんだし」

 別になにも変化なんてない、とスザクは思う。ルルーシュがスザクのことを好きでいてくれて、スザクもルルーシュが好きだと思う。なら、その関係性の名前なんて些細なことじゃないか。

「違う! それは違うからな、スザク!」
「・・・え?」
「恋人ってのは、特別なんだよ!」
「とく、べつ・・・?」
「そう、特別! 幼馴染みなんかとは比べものにならないぐらいに!」

 そうリヴァルは力説してくれるが、申し訳ないがやはりスザクには違いがわからなかった。好きだというだけではいけないのだろうか。

 ――今、笑っただろう!

 幼い頃、意識せず口許を和ませていたスザクに、ルルーシュはそう言って笑った。

『笑っているのは、僕じゃなくてルルーシュだと思うけど・・・』
『私が笑っているのはお前が笑って嬉しいからだ』
『・・・僕が笑うと、ルルーシュは嬉しいの?』
『当たり前だろう。嬉しいに決まってる』

 あの日、そう言って彼女が胸を張ったから。だからスザクは、できる限り笑っていようと思った。
 ルルーシュが好きだから。ルルーシュが喜んでくれることは、スザクも嬉しかった。――それだけじゃ、駄目なんだろうか。

「だから言っているだろう。こいつにはなにを言っても無駄だって」

 そう言って呆れたように生徒会室に入ってきたのは、件(くだん)の恋人で、あとに続く他の女性陣も苦笑めいたものを浮かべていて、やっぱりスザクは首を傾げた。

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