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コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ


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ルルスザ / コピー本 / 20P / 100円

ゼロレクイエム後の話で、ナナリー視点。
ある意味ルルスザナナ(ところによりジノ)っていう感じです。
ちょっぴり仄暗い雰囲気ですが、最後はちゃんとハッピーエンドです!


※サンプルのほうは軽くweb用編集してあります。実際のものとは改行等が異なりますのでご注意下さい。




「――久しぶりに顔を見に来てやれば、随分と暗い顔をしているじゃないか」
「C.C.さん・・・」

 ナナリーの自室の窓枠に軽く腰かけながら、魔女は唇の端を吊り上げて小さく笑った。
 夜闇に煌く新緑色の髪と金色の瞳。美しい少女の姿をした彼女を肉眼で捉えたのは初めてだったが、それでもナナリーは彼女の声をはっきりと覚えていた。

「あいつが命を賭けて作った優しい世界だ。もっと嬉しそうに過ごしたらどうだ?」
「――それは嘘です」
「うん?」

 楽しそうに足を組み直しながら、魔女は小さく首を傾げた。だから、ナナリーにはわかる。わかるからこそ、厳しい視線で彼女を見つめて、言った。

「あなたは、わかっているはずです」

 彼女はすべてを知っていながら、それでもナナリーからの決定的な一言を待っている。意地の悪い性格だ、とナナリーは少しだけ苛立たしく思いながら、続けた。



「お兄様は、生きているのでしょう?」



 その言葉に、C.C.の瞳が、きゅうっと細められた。

「どうしてそう思うんだ?」

 ――わかっているくせに、とは、思っていても口には出せない。その代わりにナナリーは、そっと床へと視線を落とし、覚悟を決めてからゆっくりと顔を上げた。
 兄を沈めたあの湖。そこに、その亡骸がないことをナナリーが知っていた理由。それは・・・。

「私・・・スザクさんがお兄様の亡骸を湖に沈めたあと、スザクさんには内緒でその体を引き上げようと思って、水底を隈なく探したんです。けど・・・」
「そこに、あいつの死体はなかった、か?」

 こくり、と。ナナリーは頷いた。
 兄の亡骸を湖に沈めておきたくはなかった。そのままにしておいたら、いつかはスザクも一緒に湖に沈んでいってしまうような気がしたから。
 もう、届かない場所には行ってほしくない。――そのわがままのために、ナナリーは兄の亡骸を探した。そのための機械を貸してくれたロイドは、一度だってそれを詮索しようとはしなかったから、きっと彼はナナリーのしようとしていたことに勘付いていたのだろう。
 ・・・そうやって何日もかけて探し続けたが、兄の亡骸は体どころか骨の一本さえも見つからなかった。
 いくらなんでもおかしいと思ったのはそれからだ。だから、ナナリーなりに仮説を立ててみた。
 そして、その仮説は、C.C.がこの場に現れたことで確信へと変わったのだ。



「お兄様は、コードを引き継いだのですね・・・」



 確認というにはあまりにも断定的な問いかけに、C.C.はただその唇に刻んだ笑みを深くしただけだった。――それが、答えだった。

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