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コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ


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Thanks for:ユグドラシル

10000HIT記念。スザルル。
「一期20話~21話でルルーシュにスザクがふられて、他の人間をナナリーの騎士にする話、スザクに興味のないルルーシュが読みたいです(桜るか様)」より。


な、難産だった・・・。
パラレルだとそうでもないのに、本編ネタだとなんでこんなに緊張するんだろう?(笑)

あと、久々に悲恋というか、切ない話を書いた気がします。
書いてみて、しみじみふたりには幸せになって貰いたいと思った、そんな初春の夜。




最初に感じたのは小さな違和感だった。通い慣れた恋人の部屋がいやに他人行儀に思えて、胸がざわつく。・・・なんなんだろう、この感じは。口の中がやけに乾いて、スザクはごくりと唾を飲み込んだ。


「ルルーシュ・・・?」


僅かに強張る唇で、声を絞り出す。音こそ小さかったものの、声だけでも震えなかっただけ僥倖だろう。呼び慣れたはずの名前が、この世で一番愛しいはずの名前が、今はひどく、怖い。――そう、怖いのだ。明確に示される身体への危機とは違う、どこか予感めいた恐怖が、スザクの中で重く渦を巻いて。


「スザク」


振り返った彼の瞳を見た瞬間――今すぐこの場から逃げ出したくなった。

ルルーシュの持つ紫の瞳は、スザクの中で至上の色だ。ときに冷たく、ときに温かく、艶やかで煌びやかで、うっとりするほど美しい瞳に見つめられるのが、スザクはなにより好きだった。嬉しかった。だけど、今、スザクに向けられた双眸は、色こそ変わりない至上の紫だったが、喩えようのないほどに無機質だった。凪いだ水面のような静謐さと、ガラス玉のような透明さと・・・熱くも冷たくもない、それこそなんの温度も感じられない眼差しが、スザクへと注がれている。その事実が、スザクには耐えられなかった。


(なんで・・・? どうして、そんな目で僕を見るの、ルルーシュ)


薄くて綺麗な形をした唇が、ゆっくりと弧を描いていくのを、どこか遠いことのように感じる。そっと細められた瞳といい、表情だけを見れば、どこまでも優しい、いつもの恋人のはずなのに。


「俺達、別れよう、スザク」


なんの感情も浮かばない瞳と、蕩けるような甘い声だけで、ルルーシュはスザクの心を抉り出した。


「なんで・・・そんなこと・・・?」


自分が、ユーフェミア皇女殿下の騎士だから? だけど、それだってルルーシュとナナリーの暮らすこの平和な日常を護るための手段であって、目的ではない。・・・そういうところも、ルルーシュはちゃんとわかってくれていて、だから騎士になったとき、祝ってくれたのだと思っていたのに。それは、思い違いだった?


「――んだよ」
「え?」


ぐるぐると頭を巡る思考に気取られて、彼の言葉を聞き逃す。自分は今、とてつもなく情けない顔をしているはずだ。それを自覚した上でルルーシュを見遣れば、彼はもう一度、しっかりとした口調で同じ言葉を繰り返した。



「ナナリーの騎士じゃないお前なんて、いらないんだよ」



そう言って微笑んだ彼の顔は、見惚れるほどに美しかった。


――――――
他の人間をナナリーの騎士にしてないことに今更気付きました。
・・・・・・ま、まぁ、これからするってことで!(汗)

桜るか様、リクエストありがとうございました♪
なのにこんなものしか書けなくてすみません・・・。

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