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コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ


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Thanks for:ユグドラシル

少女騎士シリーズ。ルルスザ♀。


前回の続きっぽい話。
ただ時代は変わって♀バレ後に生徒会メンバーで集まりました、な感じ。




「しっかし、驚いたなー」


学生時代、ルルーシュが皇子だと知ったときにも同じような反応を返した気がしつつ、リヴァルはまじまじとスザクを見つめた。あの騎士任命式を、リヴァルはテレビで見ていた口だ。元同級生の晴れ舞台、正直に言えば生で見たかった。でも、長年の想い人であるミレイほどの貴族なら別だが、リヴァルにはそれほどのコネはなく、泣く泣くテレビ中継で我慢した。・・・だから、世界を震撼させた友人の姿をこの目で見るのは今日が初めてだったわけで。


「リヴァルってば、さっきからそればっかりだね」
「これが驚かずにいられるか! スザク、お前本当に女だったんだな・・・」


――元男友達は、すっかり素敵なレディーへと変貌を遂げていた。

テレビで見たときも驚いたが、実物を目の前にすると、その驚きも一入である。真ん丸い緑の瞳も、実年齢よりも下に見られがちな童顔も、長さこそ違えど癖のある茶髪も、全部学生時代にはとうに見慣れたものだったというのに、その下に続くのは、女の子特有の柔らかそうな体で。


「うーむ・・・まったくもって惜しいことをした。学生のときから知ってたら、もっとこう・・・スザクくんに色んな格好させたのにーっ!」
「会長・・・、手の動きがセクハラくさいですよ・・・」


手をわきわきと動かしながら悔しがるミレイに、シャーリーが苦笑しながら突っ込む。こくこくと頷くのはニーナで、カレンは最早呆れ顔だ。ルルーシュが顔を顰めたのは、おそらく学生時代に散々弄り倒された過去を思い出してのことだろう。話の種にされているスザク本人はのほほんと笑ったままで、リヴァルはこうしてまた生徒会メンバーで集まれたことを本当に嬉しく思った。高校を卒業して、ルルーシュが皇族に戻ってしまうことは決定済みだったし、スザクは元より彼の騎士だ。カレンも在学中にルルーシュの誘いを受けてスザクの部下として――本人は非常に不服そうだったが――皇宮に上がることになっていた。彼らがどんな身分であろうとも、自分の友情は変わらない。そうは思っていても、やはり容易に会えなくなってしまうのは寂しいものだ。「そろそろ落ち着いてきただろうし、ちゃんとお祝いしてあげなくちゃね!」というミレイの鶴の一声がなければ、こんなふうに集まることさえ難しかっただろう。


「だって、考えてもみなさい! 男女逆転祭なんて、スザクくんが学生中に女の子の格好をした唯一の日だったのよっ!? ああいうイベントをもっと増やしておけばーって思うのが普通じゃない!」
「それは・・・正直そう思いますけど」
「え、ちょっ、シャーリーっ!?」


思いがけないシャーリーの同意に焦った様子のスザクは、どうやら男女逆転祭には相当参っていたようだ。・・・そういえば、あの日はどこか居心地悪そうにしていたっけ、と笑みを洩らしながら、リヴァルは悪乗りするように口を開いた。


「そうだよなー。あのときのスザク可愛かったしー」
「俺の騎士なんだから当然だろう」
「リヴァル・・・ルルーシュまで・・・・・・」


恨めしげにリヴァルとルルーシュを睨んだスザクは、それから諦めたように小さく溜め息を吐いて・・・ふと思い出したように顔を上げる。丸い翡翠色の瞳がリヴァルを見て、悪戯っぽく細められる。疑問符を浮かべるリヴァルに、スザクはわざとらしいほどにっこりと微笑んで。


「そういえば、男女逆転祭のときだよね。リヴァルに胸を鷲掴みにされたのって」


――爆弾を、投下した。


「・・・へ?」
「リヴァル、そんなことしたの!?」
「あちゃー。セクハラはいかんよ、少年ー」
「最ッ低ね」
「し、信じられない・・・」
「えぇっ、ご、誤解だって! 俺そんなこと全然・・・」

「ほう・・・? 忘れたとでも言うつもりか?」


女性陣からの囂々たる批難の嵐に慌てて首を振ろうとしたリヴァルの耳朶に、底辺を這うような低い声が滑り込んだ。嫌な予感しか抱かせないその声音に怖々と振り返ったリヴァルの視線の先で、やんごとない身分であらせられる悪友が優雅に微笑んでいて――その実、ロイヤルパープルなどと称される紫色の双眸が一切笑っていないことに途轍もない既視感を覚えた。


――リヴァル、覚悟はいいか?


頭の中で再生される、在りし日のルルーシュの声。気にも留めていなかった日常の風景が記憶として蘇った瞬間、リヴァルは自分の顔から血の気の引く音を確かに聞いた。


「・・・・・・え? あの・・・詰め物だと思っていたあのときの胸って・・・」
「うん、自前だったんだよね」


あのときはびっくりしたなー、などと呑気に笑うスザクが、今は悪魔の顔に見える。だが、本当の悪魔は、今目の前で見惚れるほど見事な笑みを浮かべている皇子様のほうで。


「さて、リヴァル。そういえばあのときは引導を渡し損ねていたな」


・・・こんなことなら集まらないほうがよかったかもしれない、と結構本気で考えてしまうリヴァルだった。


――――――
私、リヴァル結構好きですよ?(笑)
スザクはもちろんこうなることを予想した上で話題に上げています。
このシリーズのこの子は小悪魔なんです(笑)

生徒会メンバーとは高校卒業後もちょくちょく会っててほしいなー。
カレンがスザクの部下にされるまでの話はいつか書きたいなぁ、って思っているネタです。
学生時代に、ルルーシュは生徒会メンバーのみに自分が皇子であることを明かしているんですが、そこらへんのエピソードと一緒にやりたい。
・・・いや、別に大事件が起こるわけではなくて、割とあっさりとバラしてるんですけどね(笑)
でもしっかりとネタが煮詰まってなくてできないんですよねー。うーむ・・・難しい。

まぁ、書いていくうちに決まるかもなんで、次回からちょっと続きものエピソードでも書こうかな?(見切り発車もいいところだ)

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