コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 ウルヴァリン鑑賞記念。 驚愕に彩られた翡翠の瞳を見つめ、ルルーシュはともすれば震えてしまいそうな手を、握り締めることで抑え付けた。・・・ずっと、ずっと騙してきた。だけど、偽りでしかなかったあの日々の幸せは、ルルーシュの中では本物だ。こんな日が来なければいいとひたすらに願っていた。叶わないと知っていたけれど、それでもお前と一緒にいたかった、と。そう告げたならば、彼はいったいどんな顔をするのだろうか? 妹を盾に取られている今、それを口にすることなど不可能だ。だけど、ルルーシュはそれを夢見てならない。すべてを語ったルルーシュを見て、スザクの顔からすとんと感情が抜け落ちた。 「君が・・・」 声は、驚くぐらいに静かだった。感情豊かな彼は、傷付いたときだけその感情のすべてを凍らせてしまう。それを知っているからこそ、ルルーシュは泣きたくなった。そんな権利が自分にはないと知りながら、彼のその頭を抱え込んで謝りたいと思った。以前、悪夢に魘されていた彼にそうしたように、自分の温もりを分けてやりたいと、そう願った。 「君が前にしてくれた精霊と月の話・・・僕はずっと君が月で、僕が精霊だと思ってた」 だけど、違ったんだね、と。彼はどこか諦めたように苦笑して、続ける。 「君は、トリックスターだったんだ」 そうして、苦しそうに揺らめいた翡翠の煌きを見た瞬間、堪えていた涙がぽろりと頬を伝った。スザクはもう、ルルーシュが泣いても抱き締めてくれない。わかっていたことだ。だけど。 (違う。違うんだ、スザク) ルルーシュはせめて、心の中で訂正する。月は、スザクのほうだったのだ。彼は、ルルーシュの月だった。焦がれて焦がれて、でも、ルルーシュはトリックスターだったから、自分の姿を精霊だと偽らなければ、彼の傍にいられなかった。ルルーシュはスザクの精霊でありたかったのに。出会いが違っていたのなら、もし自分が本当に彼の精霊だったのなら、今も自分は彼の腕の中にいられたのだろうか。 「――もう・・・騙されないよ」 そう言うスザクの声は、ひどく寂しそうだった。まるで、騙されたがっているかのような・・・。そこまで考えて、ルルーシュは首を振った。都合のいいように考えすぎだ。ルルーシュは、自分の能力が彼に効かないことを知っていた。彼は気付いていないだろうけれど、ルルーシュの暗示にスザクがかかったことなど皆無なのだ。これは、シュナイゼルさえも知らないこと。――スザクの愛は本物だった。そして、ルルーシュの愛だって本物だったのだ。今はもう嘘になってしまったけれど、それは自分だけが知っていればいいとも思う。この先になにがあったとしても、その事実さえあれば、ルルーシュは幸せだと言い切れるのだから。 (・・・すき、だ。スザク) 遠ざかっていく彼の背中を見つめ、ルルーシュは最後に秘めやかにそう告白した。 ―――――― ケイラの能力が暗示って聞いたときギアスを思い出しました。 その時点でもうルルーシュがケイラってのは決定だったかもしれない(笑) PR この記事にコメントする
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