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コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ


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超短文です。SSSぐらい。

【リハビリ4題】  提供元:朝倉斐滝(自給自足)
 1 リリスの烙印(ルルスザ・少女騎士)
 2 ハルシオンの誘惑(スザルル・願いごと)
 3 ビードロの追憶(ルルスザ・Dear days)
 4 リンドウの純潔(スザルル・わたぼく)

お題作りなんて久々にしたから楽しかった(笑)

短いので、全部一緒の記事に書いてしまいました。
ちょっと読みにくいかもしれませんが、上手いこと自分の目当てのものだけ読んで下さい(笑)




1 リリスの烙印(ルルスザ・少女騎士)


ルルーシュの指先が、悔やむようにスザクの腕を撫でる。何度も何度も、まるでそうしていればこの包帯の下にある傷跡が消えると信じているかのような熱心さで。


「・・・ルルーシュ、僕は、大丈夫だから」
「痕が残ったらどうするんだ」
「君を護って負った傷だよ? 名誉の負傷じゃない」


それに、とスザクは思う。焼き爛れたような腕の傷を見たとき、スザクは少しだけではあるけれど、確かに安堵した。まるで自分の罪に灼かれたみたいで――それが、贖いになる気がして、安堵した。もちろん、自分の咎がその程度で贖えるなんて、スザクは思っていない。だけれども、この腕にこの痕が残るならば、それはなんて自分に相応しいのだろう、とは思ったのだ。


(ルルーシュには、口が裂けても言えないけど、ね)


眉を寄せる恋人を宥めるようにぎゅっと抱き付いて、スザクは小さく苦笑する。きっとこの痕は、心配性の主とブリタニアの最先端技術によって何事もなかったかのように消されるだろう。それでも、まだしばらくの間は残っているであろう自分の罪の証に、スザクはそっと唇を寄せた。


――――――
スザクの思考が暗いことを考えると、多分これは高校生のとき(笑)
♀バレ後のスザクなら「それよりも頑張った騎士にご褒美とかはないの?」ってルルーシュに甘えると思います。



2 ハルシオンの誘惑(スザルル・願いごと)


「お前は自殺志願者か」
「えっ、なんで!?」


思いっきり真顔で問いかけられ、スザクは思わず目を剥く。だが、そんなスザクの驚きには目もくれず、ルルーシュは心底胡乱そうに小さな箱を確認して、すぐにむっとしたようにそれを差し出した。「読め」そう言われて持たされたその箱には、スザクにとっては見慣れた薬のパッケージ。そこには決まり文句のような一文がはっきりと明記してある。――曰く「・・・『用法・容量を守って正しく服用して下さい』」


「読んだな。なら、聞く。お前のその手のひらに乗っている薬の量はなんだ」
「あー・・・っと」


手のひらが見えなくなるほどに盛られた白い錠剤の山。これから何度かに分けて水で流し込もうとしていた睡眠薬を見下ろし、スザクはバツが悪くなってルルーシュから視線を逸らす。


「耐性付いちゃったみたいで、このぐらい飲まないともう効かないんだよね」
「馬鹿かお前は!」


はい、言われると思いました。賢明にも口には出さずに、スザクはそう思った。時々訪れる、どうしたって眠れない夜。それでも、ルルーシュと一緒に暮らすようになってからは一度もなかったのに・・・。どうしてだろう、と呟くスザクに、ルルーシュはまるで金魚みたいに口をぱくぱくとさせてから大きな溜め息を吐いて、言った。


「・・・スザク、今日は一緒に寝ないか?」
「え??」
「だから、添い寝してやる。なんなら子守唄も歌おうか?」
「いいよ、そんな・・・子供じゃないんだから」


苦笑するスザクに、「子供だよ。現に、心配で俺は目が離せない」と、ルルーシュは優しく微笑んだ。


――――――
少女騎士のスザクが人の気配があると熟睡できないタイプなら、願いごとのスザクはむしろ人の気配がないと熟睡できないタイプ。
典型的なさびしんぼです(笑)
あ、ちなみにこのふたりはまだ清い関係ですので! 添い寝には言葉以上の意味はありません!(笑)



3 ビードロの追憶(ルルスザ・Dear days)


ルルーシュは昔、好奇心で触れてしまったガラス細工を壊してしまったことがある。そのとき、母は自分を怒りはせず、「形あるもの、いつかは壊れるわよ」と笑って済ませた。だが、それでもルルーシュはショックだった。そのガラス細工が父から母への贈り物だったこともあるが、それ以上に、ルルーシュ自身が、それをすごく気に入っていたから。本当に綺麗だと思っていたから、簡単に割れてしまったことに、強い衝撃と哀しみを覚えたのだ。――そして現在。ルルーシュは、スザクを見ると時折、あのガラス細工のことを思い出す。


(綺麗なものほど脆いのか、脆いからこそ綺麗だと思うのか)


ぼんやりと考えながら、ルルーシュはスザクの名を呼んだ。振り向いたスザクが、ルルーシュのもとへと駆け寄ってきて、嬉しそうに笑う。その、稚いまろやかな頬を撫でながら、ルルーシュも小さく笑った。


「くすぐったいよ、ルルーシュ」
「ん? いやか?」
「いやじゃないけど・・・」


綺麗で優しい、小さな命。そんな子供が、自分の目の前で笑っている。それがどれだけ奇跡のようなことなのかも、ルルーシュはちゃんとわかっている。だからこそ、スザクがこうして笑ってくれていれば、自分は大丈夫だ、と。なんの確証もなく、ルルーシュはそう思うのだ。


――――――
内容的にだいぶ先の話っぽくなってしまいました・・・(苦笑)
まぁ、ルルーシュがスザク溺愛というのは皆様ご存知のとおりですが(笑)



4 リンドウの純潔(スザルル・わたぼく)


「リンドウの花言葉を知っているか?」


ルルーシュの問いかけに、スザクは一瞬だけきょとんとしてから、苦笑するように「それと、そのリンドウの花束と、なにか関係があるの?」と問うた。それでもなにも答えずに、じっと彼の目を見つめる。翡翠の瞳が、僅かにたじろぐように揺れて、その口から、諦めたように溜息が洩れた。


「・・・『貞節』、『正義』、『悲しみにくれるあなたが好き』?」
「あぁ、他にも『誠実』とか『あなたの悲しみに寄り添う』なんていうのもあったな」


それともうひとつ・・・そう呟いて、ルルーシュはそっと笑みを浮かべて、言った。


「――『淋しい愛情』」


目の前で、スザクの目が大きく見開かれた。その表情の意味を、ルルーシュには察することができない。できないからこそ、ルルーシュは淋しくて、持っていたリンドウの花束をスザクの胸へと押し付けた。


――――――
以前、ホワイトデーで送る花を調べるのに色々と花言葉を見ていたんですが、そのとき偶然リンドウの花言葉を知りまして・・・。
そのときからずっと『淋しい愛情』はこのふたりに似合うと思っていたんです(笑)
竜胆っていう字が実は結構好きなんですが、「リハビリ」でカタカナ始まりにしたかったので、今回はカタカナです^^

以上4編、お付き合いありがとうございました!(ぺこり)

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