コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ
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Thanks for:hazy
Dear daysシリーズ。ルルスザ。 スザクの誕生日なのにスザクの出てこない話です(まぁ、ウチのサイトではよくあること) カレンとルルーシュの会話。もちろん、ルルーシュはデレ後です(笑) あと、後日改めてお礼申し上げますが、10万HITありがとうございます! 書類の上に両肘を付いて、カレンの主は心底深刻そうに溜め息を吐いた。憂いに満ちた横顔は、見た者に思わず感嘆の吐息を洩らさせるほどに美しく、さながらひとつの美術品といってもいいほどの完璧さがある。年頃の娘ならば、おそらく絶対放ってはおくまい。・・・まぁ、あえて言うならば、そこには普通の、という枕詞が付くわけだが。 「・・・俺は、どうしたらいいと思う?」 「仕事をすればいいんじゃない?」 乳兄弟として幼いころから共にいるカレンからしてみればそんなものは関係なく、ただただ面倒臭いの一言に尽きた。まったく仕事が手に付かない状態の彼を見て、溜め息を吐きたいのはむしろ自分のほうだとさえ思う。普段ならば使うはずの敬語も忘れて投げやりな口調で答えるが、当の本人はそれすらも耳に入っているかどうか怪しいところだ。なにせ、今彼の頭を支配しているのはたったひとつ――。 「スザクの誕生日、俺は一体なにをプレゼントすればいい!?」 目に入れても痛くないほどに溺愛している子供のことだけなのだから。スザクの誕生日が一週間後に迫り、ルルーシュの頭は連日そのことでいっぱいだ。最初こそ一緒に悩んだりもしていたカレンだったが、そろそろ好い加減にしてほしいというのが正直なところだ。こんなときばかりは、冷酷無慈悲と恐れられていたころの黒の皇子が懐かしい。そのころに比べれば、ルルーシュのこの変化は歓迎すべきものだとはわかっている。他人への優しさを覚え、慈しみ、人を労われるようになった。だが、しかし。 (まさかここまで骨抜きにされるなんて・・・) 骨抜き。言い方は悪いかもしれないが、まさしくそれだ。日本人、恐るべし。いや、本当に恐れるべきは枢木スザクという子供の存在か。 「あの子はなにをあげても喜ぶと思うけど?」 「甘い! 甘いぞ、カレン! スザクはなにをやってもまずは恐縮するに決まっている!!」 まぁ、そこも可愛いんだけどな。そう続いた言葉は精神衛生上軽くスルーして、カレンは前半部分に対してのみ、確かに、と思う。スザクという子供は、これまたとんでもなく甘え下手だ。敗戦国の首相の息子としてここへ連れてこられたという経緯がそうさせているのかもしれないが、カレンでさえ、スザクを見ていると時々無償に寂しくなることがある。もっと甘えていいのだと、頭を撫でてやりたくなるのだ。そう思うぐらいには、カレンもあの子供に好感を持っているのだろう。――スザクはもっと、自分が愛されているのだという自覚を持つべきなのだ。 「ただ、喜ぶ顔が見たいだけなんだけどな・・・」 「・・・そうね」 頷きながら、カレンはふと思い出す。まだルルーシュが、スザクの存在を煩わしく思っていたころ。ルルーシュの変化が顕著すぎてあまり目立たないが、スザクだって、あのころはもっと困ったように笑ってばかりだった。 (・・・あぁ、なんだ・・・) ゆっくりと穏やかに、でも確実に、変化は訪れているのだ。ただ、近くにいすぎるルルーシュには、それがいささか見えにくいだけで。 「まぁ、そう深刻にならなくてもきっと大丈夫よ、ルルーシュ」 「なんだ、いきなり。根拠もない・・・」 じとり、と睨み付けてくる視線をさらりと受け流し、カレンは挑発するように続けた。 「あら? 黒の皇子ともあろう人が、子供ひとり喜ばせられないとでも言うつもり?」 「・・・お前、母上に似てきてないか?」 「光栄だわ」 ぶつぶつと文句を垂れながら、再び思索に耽っていくルルーシュを見つめながら、カレンはもう一度心の中で思う。――きっと、大丈夫。ルルーシュのその想いがあるなら、スザクはきっと喜ぶだろう。スザクによってルルーシュが変わったように、ルルーシュによって、スザクも変わっていっているのだから。 ―――――― ハッピーバースデー、スザク! ルルーシュが誕生日になにをあげたかは、皆様のご想像にお任せしますね!(丸投げ) PR この記事にコメントする
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