コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ
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Thanks for:選択式御題
わたしの執事、ぼくのお嬢様シリーズと銘打っておきます。スザルル♀。 ぶっちゃけ説明するまでもない気がします。 お嬢様なルルーシュと執事なスザク(プラス年の差)の話。 スザクがルルーシュより10歳年上。兄代わりというか親代わりというか・・・そんな関係。 まぁ、「わたぼく」とか、適当に略して下さい☆ 今回は恋人になったあと。ルルーシュ15歳、スザク25歳あたり? ルルーシュの朝は、いつも決まって執事の声から始まる。自分を揺さぶる優しい手と共に落とされる穏やかな声に覚醒を促されて、ゆるゆると瞳を開く。見慣れた翡翠の眼差しが自分の顔を覗き込んでいるのを確認し、ほっと息を吐いて、「お目覚めですか、お嬢様」その言葉を認識した瞬間、大きく眉を顰めた。 「・・・・・・・・・」 「えぇっ? ちょっ、お嬢様!?」 無言でシーツを引き上げたルルーシュに、スザクが慌てたように取り縋る。「お嬢様ー、起きないとホント遅刻しますからー」・・・その発言のひとつひとつがルルーシュの神経を逆撫でしているのだとなぜ気付かない。シーツを被ったまま深々と溜め息を洩らし、ルルーシュはほんの少しだけ顔を覗かせる。途端、ほっとしたように表情を和ませるスザクを見遣り、むすっとしたまま口を開く。 「・・・呼び方」 「え?」 「その呼び方、やめろと何度言ったら理解するんだ、お前は」 意図せず拗ねた口調になってしまったことを自覚しながら言えば、スザクはようやく合点がいったという様子で頷き、にこりと笑う。先ほどまでとは毛色の違う微笑。翡翠の瞳を悪戯っぽく細めて、スザクはそっとルルーシュの髪を払った。 「君を起こすまでが僕の仕事だからね」 「・・・私はもう起きた」 「うん、そうだね。おはよう、ルルーシュ」 執事の顔から恋人の顔へ。がらりと雰囲気を変化させたスザクは、そう言ってルルーシュの額に小さく接吻けを落とす。それを不満に思いながら受け止めたルルーシュに、スザクは気付いているのかいないのか。部屋のカーテンを開けにいくスザクの背中を見つめながら、ようやくベッドの上で上体を起こす。 (どうせキスするなら、唇にしてくれればいいのに) そうしたら自分だって、ここまで不安になったりしなかっただろうに。10歳年上のスザクは、ルルーシュなんかよりずっと大人で、いつだって子供みたいな自分のわがままを優しく包み込んでくれる。その余裕が頭に来るときも多いけれど嬉しいのも事実だし、自分とこういう関係になってから、スザクはちゃんとルルーシュのことを恋人として扱ってくれた。だけど、それが果たしてスザクの意思なのかと問われると、ルルーシュは口を噤まざるを得ない。ルルーシュが望んでいるから、大人のスザクはそれを叶えてくれているだけなのかもしれない、と。そう、不安になる。そして、その不安の根がどこにあるかも、ルルーシュはちゃんと知っていた。 「ほら、ルルーシュ。今日も優しい朝が来たよ」 ――おはよう、ルルーシュ。今日も優しい朝が来たわね。 それは、額へのキスも、今紡がれた言葉も、そして、これからあとに続く言葉も。 「今日が君にとっていい一日でありますように」 ――今日が、あなたにとっていい一日でありますように。 すべて、ルルーシュが6歳のときに死んだ母と同じものだったからだ。スザクは決してルルーシュの母にはなれない。彼は男だし、なにより彼が母では、その彼に恋愛感情を抱いている自分が困るのだ。・・・でも、スザクはルルーシュの、いや正しくはルルーシュとナナリーとロロ、3姉弟の母の行動をなぞった。行動のひとつひとつで、そうしなければいけないのだという義務を負っているかのように。 「・・・今更母上の真似をやめろとは言わない」 やめろと言ったところで、おそらくスザクは困ったように笑うだけだろうから、言えない。だけど。 「だが、頼むからお前は母上のようにいなくなったりするな」 「・・・え、それって死ぬなってこと? 君ってときどき無茶言うよね」 「そういう意味じゃない!」 わかっているくせに! 叫びたい衝動を抑えて、ルルーシュはぎゅっとシーツを握り締めた。ルルーシュ達の母は、不治の病だった。だけど、ルルーシュ達は最後までそれを知らされず、母はひとりで消えいくようにこの世を去った。・・・看取ったのは、スザクだけだった。あるべきものが、あって当然だと思っていたものが、突然目の前から消える。それがどれほど怖いことなのか、ルルーシュは身を持って知ったのだ。スザクが母の行動をなぞるたび、近い将来、自分が消えることを知りながら優しく微笑んでいた母を思い出す。スザクの雰囲気は、時折恐ろしいぐらいそんな母に似ていたから。だからルルーシュは、不安でたまらない。 「そういう意味じゃ、ないんだ・・・」 「ルルーシュ・・・」 スザクの気配が、近付いてくる。幼い頃、母がしてくれたのと同じようにルルーシュの髪を撫でて。 「――ごめんね?」 わかった、とも、約束する、とも・・・果ては、うん、という最低限度の肯定すらもないこの男に、ルルーシュは何度目になるかわからない恐怖を覚えた。 ―――――― 初めのラブコメチックはどこいった?(笑) 序盤のラブコメと終盤のシリアス。 差が激しいのは、書いた日が違うからです(ぶっちゃけすぎだ!) PR この記事にコメントする
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