コードギアスのルルーシュとスザクにひたすら愛を捧げているテキストブログ
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 今日、シャーリーは好きな人に振られた。告白して、「ごめん」と返されたのだから、明らかな失恋だ。だけど、わかっていたから。振り向いて貰えないと知っていたから、あまりショックではなかった。ただ、あぁ、これで本当に終わっちゃうんだなぁ、と思うと、寂しくて、哀しかった。――今日、シャーリー・フェネットは、ルルーシュ・ランペルージに振られたのだ。 「・・・ルルは、さ・・・」 おそらくは、シャーリーに恋心を抱かれていることすら気付いていなかったであろうルルーシュの、所在なさげな顔をじっと見つめ、シャーリーはぽつりと呟く。相変わらず綺麗な顔だ。氷の美貌なんて称される彼の顔だけれども、それはあくまでも他人に対するときの表情で、内側に入れた人間には誠実なまでに優しかった。シャーリーだって、間違いなく彼の内側の人間だった。・・・ただ、隣に立つことが許された特別な存在ではなかっただけで。 「スザクくんが、好きなんだよね?」 そう、彼の隣は、ずっと前から違う人のものだった。驚愕の表情で固まるルルーシュを見て、シャーリーはくすりと笑った。嘘を吐くのだって、誤魔化すのだって、得意なくせに、そうはしない彼が好きだった。問うたのがシャーリーでなければ、外側の人間であったなら、彼はきっと一笑に付して終わらせていたはずだから。そうされないことが誇りだった。 「なん、で・・・」 「わかるよ。だってずっと見てたんだもん」 ずっとルルーシュを見ていた。だから、気付いてしまった。彼の視線の先、その表情が甘く蕩ける瞬間を。そして、シャーリーは悟った。この恋は叶わない。終わりにしなければいけない恋なのだ、と。これは、そのための儀式なのだ。不器用な自分は、こうして彼自身に終わらせて貰わなければ前には進めないだろうから。失恋のための告白、なんて。笑いたくなるほど滑稽だろうけれども。 「・・・・・・すまない」 「うん」 「シャーリーは・・・大事な、友人だと思っている」 「・・・うん」 「だから、その・・・」 「ねぇ、ルル。ひとつだけ、訊いてもいい?」 「――あぁ」 「わたしって、イイ女かな?」 今、彼の瞳に映っている自分は、ちゃんと綺麗に笑えているだろうか。笑えているといいな、とシャーリーは思う。ルルーシュは、そんなシャーリーにふと目許を和ませて、答えた。 「あぁ。最高にイイ女だと思う」 彼が内側にいる人間にしか見せない優しい表情。あぁ、よかった。自分は、まだ彼の内側にいられる。告白して、それまでも壊れてしまったら、きっとシャーリーは立ち直れなかった。だから、それで満足しよう。いい女だと言って貰えた。その言葉だけで、もう充分じゃないか。「ありがとう、ルル」聞こえるか聞こえないかぐらいの声音でぽつりと呟き、シャーリーは意識してにっこりと笑った。 「じゃあ、ルルは、こんなにイイ女を振るぐらいスザクくんのことが好きってわけだ」 「・・・・・・・・・」 途端、バツの悪そうな顔をするルルーシュにぷっと吹き出しながら、ゆっくりと彼に背を向ける。これ以上、彼の顔を見て笑える自信がなかったから。震えそうになる声を、もう少しだけ、と押し留めて、シャーリーは前に進むために、最後の言葉を紡いだ。 「だったら、ルルもちゃんと前に進んでね。――大事な友人として、応援してあげるから」 「あぁ、」と答えた彼の声を聞いて、シャーリーは泣いた。後ろにいるルルーシュに気付かれないよう、涙だけを零して、泣いた。――この涙と共に、この恋は埋葬しよう。 (さようなら。宝物だった、私の恋心) ―――――― 本当はもうちょっと続くはずでしたが、長くなっちゃったんで一旦切ります。 恋する乙女なシャーリーが好きです!(力説) PR この記事にコメントする
|
カレンダー
カウンター
最新記事
(10/09)
(10/08)
(07/19)
(07/19)
(06/23)
(04/04)
(03/09)
(03/09)
(02/26)
(02/21)
ブログ内検索
最新TB
プロフィール
HN:
朝倉斐滝
性別:
女性
|